最新テクノロジーを駆使した空圧式筋力トレーニング

15.03.2019

デジタルミレニアムの時代ースウェーデンの新カロリンスカ病院

新カロリンスカ病院におけるトレーニングとリハビリは、デジタルミレニアムの時代に向けて大躍進を遂げました。

HURの最も近代的なマシンとテクノロジーにより、この病院の患者には適正なトレーニングが施されるために必要な、あらゆる情報が入ったデジタルブレスレットが提供されています。

「理学療法士により設定された運動プログラムに基づいてマシンが各調整を行うよう、ブレスレットの情報をデジタル形式で読み取ります。マシンはブレスレットのデータに基づき、負荷を調整します。トレーニングのプロセスはすべてが完全に自動化されています」。と、新カロリンスカ病院の機能部門で専門理学療法士兼マネージャーを務めるブリタ・エリクソン・デ・フランコ-セレセーダさんは話します。

特にエネルギーレベルが最低の状態にあり、回復するのに助けが必要な場合、新カロリンスカ病院のHURエクササイズ機器は大きな役割を果たします。これらのマシンは近代的で機能的なソリューションとなっており、各患者に合わせた運動プログラムで、患者の健康を確保するよう構成されています。あらゆることがインテリジェントコンピューターシステムで制御されているのです。

「トレーニングマシンのエリアでは、患者のためのトレーニングプログラムをインプットできます。これらは、それぞれの患者のニーズとトレーニングモジュールに従い調整された独自プログラムです。新カロリンスカ病院のマシンエリアの中心は、HURコンピューターキオスキです。患者には、デジタルチップが埋め込まれた最先端のブレスレットが与えられ、そのブレスレットには、患者がそれぞれのトレーニングを最善の方法で調整するための必要な情報が盛り込まれています。患者は、使用するマシンのもとに行って小型スクリーンでブレスレットをスキャンするだけです。」とブリタ・エリクソン・デ・フランコ-セレセーダは話します。

理学療法士は、あらかじめ患者のモビリティと体力の評価を行なっています。現在、このトレーニング施設は、心臓に症状がある患者やCOPD、その他の肺疾患を抱える患者などの外来ケアで診断を受けた患者が利用しています。

「エクササイズ機器の決定要因は、マシンが100グラム単位で負荷調整が可能となるそのシステムです」と、ブリタ・エリクソン・デ・フランコ-セレセーダさんは話ています。
「ブレスレット自体は着用しやすく、ほとんどの患者は自分たちで管理しています。」

マシンを利用することで、理学療法士は各患者にトレーニングプログラムを手作業で調整する必要がないため、時間も節減されています。理学療法士とユーザーの双方にとって、マシンは快適であるということでした。

「マシンは多数の人に適応し必要であれば背もたれなどの調整も可能です。また、移動能力が限られた利用者のため低ステップなので、マシンへのアクセスも簡単です。
ニューカロリンスカ病院のフィットネスセンターにおける騒音レベルも下がったと報告されています。以前はウェイトを手作業で調整していた際にカタカタという大きな騒音が生じたのですが、それが今ではマシンの圧縮空気を生み出すコンプレッサーのわずかな空気音だけになりました。現在、心臓と肺の外来ケアのリハビリは仮病棟で行われていますが、理学療法と健康医療専門家の全員を同じ建物の共有スペースに集約する計画が立てられています」。

統一された業務を視野に入れて、カロリンスカ病院はHURモジュールに投資してきましたが、その目標は入院患者と外来患者のケアでさらに多くの人がHURのトレーニングを使用できるようにすることです。」とブリタ・エリクソン・デ・フランコ-セレセーダさんは話しています。

執筆者:Conny Pedersén
写真: 新カロリンスカ病院